ダイアログは、ウィンドウの一種ですが、プログラムを実行している間つねに表示するのではなく、特定の状況でユーザと情報やデータをやりとりするために使います。
例えば、プログラム中で何らかの処理が正常に終了した時、あるいは逆にうまくいかなかった時、特にそれを文章でユーザに伝えたい場合に、ダイアログに表示する形で示すことがよくあります。
また、プログラムの設定変更画面や、その他各種情報入力用のインターフェースとしても、ダイアログはよく使われます。
GTK+のダイアログは、あらかじめレイアウトコンテナウィジェットによって上下2つのエリアに区切られており、通常のウィンドウよりも簡単にサッと組み立てて使うことができるようになっています。
ダイアログの上側のエリアには、ユーザに提示する情報を含むウィジェットや、ユーザに何らかの情報を入力してもらうためのウィジェットを配置します。
一方、下側のエリアには、ダイアログに表示された情報に対する返答や、ダイアログに入力した情報をどう扱ってほしいか、などをユーザがプログラムに伝えるためのボタンを配置します。
上下どちらのエリアも、GtkDialogウィジェットに用意された関数を利用することで、簡単にウィジェットを追加することができます。
次のページから、GtkDialogウィジェットを使って独自のダイアログを作る方法、および、GtkDialogを継承して作られた、限定された用途向けのダイアログである、GtkMessageDialog、GtkColorChooserDialog、GtkFontChooserDialog、GtkFileChooserDialog、の各ウィジェットについて説明します。